今日の一枚 part

My style,My life 〜心に響く写真を、心に残る何かを。

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『私の男』 桜庭一樹


watasinootoko
 

会社に行ったら、有給奨励日なのにたくさん人がいた。
なんだか残念な気分。

そんなことはどうでもいいとして、
昨夜の夢は自分の結婚式の夢だった。

私は結婚したくなくて、ユーウツで、やる気がなくて、
そうこうしている間に時間はどんどん迫ってきていて、
気づけばヘアセットもメイクもなぁんにもしてなくて、
ただ、ウエディングドレスを着ているだけでみすぼらしい花嫁姿の私がいた。

結婚したくない理由は明確だ。
私は彼を愛していなかった。

結婚をする目的というと、
安定した生活がしたいから、条件さえあってればとにかく結婚したいという人と、
愛してる人と一緒にいたいから結婚したい、という2種類の人に分かれると思う。
私は明らかに後者だ。
どんなに条件が揃ってようと、好きでもない人と結婚するくらいなら一人でいたほうがいい。

たぶん夢の中の私は、うっかり前者を選んでしまったんだろう。
けれど日が近づくにつれその間違いが浮き彫りになり、感情は素直に反応してユーウツになったのだけれど、
けれどもう式の直前、いよいよ扉を開けて教会へ入っていかなければならない。

その式場はコンサートホールのように階段式の座席がぐるりとステージを囲むように配置されており、私はその間を練り歩いてステージまでたどり着かねばならない。

ああああ、こんな姿でみんなの前に出たくない〜
と、さらにユーウツになる。

けれどもう出ていかなければならない現実は変えようがなく、
であればベストを尽くすしかなく、せめて少しでもユーウツさを取り除こうと
私は簡単にアップスタイルにできないか、美容師に交渉したりとバタバタする。
そんな内容だった。

これは何を暗示しているのだろう?
とちょっと考えたけど、すぐに答えに辿り着いた。

単に、夜寝る前に読んだ本で、結婚式のシーンが出てきたからだった。
桜庭一樹の「私の男」
衝撃的な作品で、養父とそれ以上の関係を持ってきた花は、
それを断ち切ろうと、安定を提供してくれる美郎と結婚を決め、
ついにその日が来た。というシーンで私は眠りについたところだった。
夢を見たのがそんな単純は理由だと知って、なんだか少しほっとする。

世の中で結婚をする幾つものカップル達の中で、
いったい何組が「この人しかいない」と思っているのだろうか。
それともそう思っていても離婚はするのだろうか。
だったら最初から打算だったほうが、最後まで貫けるものなのだろうか。
誰か答え持ってませんかね? 

photo by mamiya2

 

物語は章ごとに時間をさかのぼっていく。
花と美郎が結婚するシーンから、花と淳悟が「私の男」へなっていく過程を遡り知っていくことになる。

第1章を見た限りでは、花と淳悟が醸し出すねちっこく陰湿な空気から、
花と美郎の結婚はご破算になってしまう色を強くにおわせている。
蛙の子は、しょせん蛙。
暗い生活から抜け出そうと、安定を持つ明るい場所へ飛び出そうとしても、
長く染みついたその黴臭い雨の匂いは彼女を捉えて離さない。
宿命とはそんな簡単に変えられるものじゃないのかもしれない。

しばらく桜庭一樹から離れて、奥田英朗とか東野圭吾へ寄り道をしていたのだけれど、
再び桜庭一樹の作品、それも受賞作品に戻ってきて、改めて、すごい、と思った。
物語の展開には少々不満を覚えなくもないが、それに勝る描写力、構成力がある。
読者に不快感や嫌悪感を与えたとしても、なんだか病みつきになるような常習性がある。
これからの活躍が楽しみだ。

とはいえ、描写力があるだけに足りない部分も顕著になる。
美郎はだいたいのことを知りながら、どうして花との結婚を決意したのか?
花と美郎の結婚生活はどうなったのか?
花はどうして淳悟との決別を決意するに至ったのか?

時代を章ごとに遡っていったためブツ切りになっていた
そこらへんの接続がもうちょっと欲しいところだ。

ちなみにこれは爽やかさなどない。
官能小説的ともいえるほどのねちっこい情愛と、
堕落していくずるずるとしただらしなさが纏わりついて、
好みがはっきり分かれる作品かもいしれない。

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