今日の一枚 part

My style,My life 〜心に響く写真を、心に残る何かを。

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「レ・ミゼラブル」



エンディングロールが終わり、館内が照明で照らされたあと、どこからともなく拍手が沸き起こった。それは拍手を送りたくなるほど、本当に素晴らしい映画だった。


恥ずかしながら、そのタイトルは聞いたことあれど、ミュージカルを見たことはこれまで一度もなかったし、ゆえにストーリーもよく知らなかった。
だから物語が進むごとに、バルジャンと幼いコゼットは、これからどんな数奇な運命に巻き込まれて行くのか、ハラハラドキドキしながら見ていた。不安になったり安心したり、執念深く付きまとうジャベールに心の中で舌打ちしたり、とにかく常に緊張感の中にいるのだけど、逃亡と革命という二つの物語が交わり、胸の高まりもいよいよ最高潮に達していく。そして胸の中にこれ以上はもう入らないよーっていうくらいにパンパンに感情が詰まった状態のまま、物語は幕を閉じる。

うまくいえない。一言じゃ言えない。正義、愛情、信念、希望、友情、、、なんでこんなに感動するんだろうと振り返ったとき、そこにはあらゆる種類の美しい感情が詰まっているからなんだと思った。悪役はいても、悪人はいない。

思い返せば印象深いシーンはたくさんあるのだけど、ふと感じたのは、憎しみの中で生きてきたジャベールの人生に彩りがさしたのは、コゼットへの愛なんだなぁと。生きる希望はコゼットなんだなぁと。いつだって感動する物語には、愛がある。逆にいえば、愛なくして心の琴線に触れる物語はなしえない。

うーん、文章にすると当たり前のことなんだけど、コゼットをテナルディエから引き取り立ち去る馬車のシーンで実感したんだよね。それまで灰色のフィルターがかかったような画面に、あ、色がさした、と。

何かを守りたいという愛情。
何かを変えたいという大志。
何かを貫くという信念。
何かを信じるという祈り。
何かを許すという慈愛。

まぁ、もう見てよ。(笑)
それがここでダラダラと語るよりも、一番早く共有できる手段だから。

ただいえるのは、
最後は、誰かに対する憎しみの中で死ぬよりも、
誰かに対する愛情の中で死にたいと思った。





JUGEMテーマ:写真

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「どうしようもないほどうるさくて、ありえないほど近い」


osuka



子供の頃、"親に見られたくない何か"を隠し持っていた人は結構多いのではないだろうか。

 
私はというと、確か日記をつけていたように思う。

他には幼いながらに夢見ていたものがあり、それを知られるのが恥ずかしくて、こっそり集めた纏わる資料などをタンスの奥の方だったり、あるいは意識しなければ気付かないであろう本棚の隙間に忍ばせておいたように記憶している。

 
「きっと、ママは知らないはず」

 
自分が隠した場所は、当然見つからないと確信している場所を選ぶわけで、幼い私はそんな自信を持っていた。

これは誰も知らない私だけの秘密であると。

 
けれど大人になってから振り返れば、あの頃は限りなく世界が狭かったなぁと思い出す。自分の生活するスペースや行動範囲なんてたかが知れていたし、お金を持たない分、所有する物だって限りある。それは大人になった自分から見れば、小さい小さい世界。そんな小さい世界の中のどこに何があるかなんて、大人からすれば手のひらを眺めるように容易いものだろう。



 


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『私の男』 桜庭一樹


watasinootoko
 

会社に行ったら、有給奨励日なのにたくさん人がいた。
なんだか残念な気分。

そんなことはどうでもいいとして、
昨夜の夢は自分の結婚式の夢だった。

私は結婚したくなくて、ユーウツで、やる気がなくて、
そうこうしている間に時間はどんどん迫ってきていて、
気づけばヘアセットもメイクもなぁんにもしてなくて、
ただ、ウエディングドレスを着ているだけでみすぼらしい花嫁姿の私がいた。

結婚したくない理由は明確だ。
私は彼を愛していなかった。

結婚をする目的というと、
安定した生活がしたいから、条件さえあってればとにかく結婚したいという人と、
愛してる人と一緒にいたいから結婚したい、という2種類の人に分かれると思う。
私は明らかに後者だ。
どんなに条件が揃ってようと、好きでもない人と結婚するくらいなら一人でいたほうがいい。

たぶん夢の中の私は、うっかり前者を選んでしまったんだろう。
けれど日が近づくにつれその間違いが浮き彫りになり、感情は素直に反応してユーウツになったのだけれど、
けれどもう式の直前、いよいよ扉を開けて教会へ入っていかなければならない。

その式場はコンサートホールのように階段式の座席がぐるりとステージを囲むように配置されており、私はその間を練り歩いてステージまでたどり着かねばならない。

ああああ、こんな姿でみんなの前に出たくない〜
と、さらにユーウツになる。

けれどもう出ていかなければならない現実は変えようがなく、
であればベストを尽くすしかなく、せめて少しでもユーウツさを取り除こうと
私は簡単にアップスタイルにできないか、美容師に交渉したりとバタバタする。
そんな内容だった。

これは何を暗示しているのだろう?
とちょっと考えたけど、すぐに答えに辿り着いた。

単に、夜寝る前に読んだ本で、結婚式のシーンが出てきたからだった。
桜庭一樹の「私の男」
衝撃的な作品で、養父とそれ以上の関係を持ってきた花は、
それを断ち切ろうと、安定を提供してくれる美郎と結婚を決め、
ついにその日が来た。というシーンで私は眠りについたところだった。
夢を見たのがそんな単純は理由だと知って、なんだか少しほっとする。

世の中で結婚をする幾つものカップル達の中で、
いったい何組が「この人しかいない」と思っているのだろうか。
それともそう思っていても離婚はするのだろうか。
だったら最初から打算だったほうが、最後まで貫けるものなのだろうか。
誰か答え持ってませんかね? 

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暗いところで待ち合わせ 乙一

JUGEMテーマ:日記・一般

kuraitokoro


朝、目覚めると、窓から差し込む光がぼんやりと視界に映る。
ああ、朝になったんだと思いつつも、すぐに時計を見て確認をしたりはしない。
そして、私を包む羽毛布団の感触を確かめるようにしっかりと頬ずりをする。
もっと、深く、深く、うずもれるように。

時計を見なくちゃいけない。
あと1時間は眠れるのかもしれないし、もう起きないと間に合わないのかもしれないし、既に遅刻なのかもしれない。
それは、時計を見ないとわからないことだ。
けれど、時計を見ないことでしばしの現実逃避を楽しむ。あと5分時計を見るのが遅かったところで、きっと現実への影響はそれほど大きくはないだろうから。

このまま眠り続けていたい。
会社も辞めてしまって、携帯もとまってしまって、誰とも連絡をすることもなく、ずっと、ずっと眠り続けていたらどうなるんだろう。
そして、そのままの姿勢で眠るように死ぬのだ。生きていても仕方ないのだから、それもいいかもしれない、と。

けれど合理的な方の私は知っている。
現実はそうはならないということを。
寝すぎで体が痛くなるし、お腹は減るし、トイレにだって行きたくなるし、そしてきっと何よりも、孤独に耐えられなくなるだろう。
ただちに会社を辞めたことを後悔し、連絡の途絶えた友人との時間を巻き戻そうと必死になって携帯を操作しているのかもしれない。
その姿は、ちゃんと時計と向き合って決められたように会社に向かう私の姿よりも、何十倍も悲しい。

結局、死んだように生きることなんてできないんだ。
生きている限り、何かを望み、何かを期待し、何かを欲するだろう。
誰とも関わらずに孤独でいることなんてできるわけがない。
特に私は健常者なのだ。


盲目になったミチルの孤独が、胸に刺さる。

彼女は真っ暗やみの世界の中、
一人で生きていくことを覚悟し、あらゆる感情を摩耗させていった。
そして、上っ面だけの強さを塗りこんでいって、
きっと大丈夫だと、涙を飲み込みながら自分に確認をしていった。
ささくれだった心も、いつかはそれすら気づかなくなるだろうと。

本当は誰かにいてほしかった。
本当は誰かに必要とされたかった。
本当は誰かに許されたかった。

アキヒロの孤独が、ミチルの孤独が、痛いほど重なった。
彼女らの感情を、思考の経緯を、私はなぞった事があるかのように覚えていた。

 

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片眼の猿 −道尾秀介

JUGEMテーマ:日記・一般
 katamenosaru



ほんと、書くスピードが追いつかない。。。




以前テレビで見かけたことがある道尾秀介さん。
ミステリー作家として高い評価を受けていますが、
この「片眼の猿」も面白かった。

ミステリーといっても、ちょっと現実味に欠けるというか、
道尾氏ならではの世界観がそこには描かれており、登場人物すべてにユーモアがある。
だから単なるミステリー小説としてだけではなく、雰囲気ある作品だ。

それからこの物語においては、文字だけの小説で物語を進めるという点をうまく利用して
読者の錯覚、そしてそれによる発見をもたらしている。
物語自体にも、そしてそれとはまた違ったところでの大どんでん返しがあるというかんじ。

読み終わったあとは、
うーん、見事!とうなってしまった。

ほんとこの人って、小説が好きで、
そして頭がいいんだろうな、きっと。






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ベロニカは死ぬことにした -パウロ・コエーリョ 

veronika





よく「変ってる」と言われる私は、たびたび「普通」について考えていた。

 

普通ってなんなんだろう?普通って正しいのだろうか?普通になるべきなの?

 

けれどこの物語には、その答えが書かれていた。







最近読むペースに書くペースが追いついていない・・・


なのでとりあえずメモ程度。



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魔王 −伊坂幸太郎 ★

 maou


「魔王」は、私が知っている伊坂幸太郎作品の中では異色だった。
この話は全てにおいて政治に関するエピソードが取り上げられていて、
平和ボケをした日本の未来を案じる至って真面目で固めのお話だ。

そんな予想と違うテイストに戸惑ったためか、
気づけば後半は筋を追うだけで読み飛ばしていた。
どうやら私が彼に求めていたのは、冗談のようなコミカルなお話だったみたい。

そして私は物語の展開や構成だけではなく、
文字と文字が紡ぐ世界というか、文章の舌触りというか感触を味わうように読んだりする。

けれどそういった芸術的な要素が「魔王」には足りない。。。
だからじっくり読むのではなく、筋だけわかればいいや、ってなるのかもしれない。


内容としては、
なるほど私もファシズムという流れへ加担してる一人なのかもな、と思わされる。

危機感が足りずに政治へ無頓着になりつつある日本人は、
それを利用され知らず知らずのうちにファシズムへと扇動されている。
いうなればファシズム前夜の光景が描かれている。

それに気づいた主人公が、自らの特殊能力を生かして日本が向かう未来を変えようとするのだが、
前編の「魔王」は兄が考察を重ね、後編の「呼吸」は弟が直観力で対抗していく。

でも結局最後、弟は日本を変えるためにどう動いたのか、
そしてどうなったのかが語られておらず、前編の兄の幻想で想像するのみにいたっており
そこが物足りないかもなぁ。

いつものような、感覚的なおもちゃのようなお話だったらそんなラストでもいいのかもだけれど、
ここまで固く語っておきながらあとはご想像に、、、は、ちょっとひどい気もする。

 

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ユージニア -恩田陸 ★★★

 yu-jinia



物語の構成が不思議。
これが恩田ワールドというものなのだろうが、パズルのピースを組み合わせていくような感覚だ。



 

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赤×ピンク -桜庭一樹 ★

 redxpink



桜庭一樹小説のさらに初期の頃に戻る。
「赤×ピンク」
同じように表紙の美しさに目を引かれた。


舞台となるのは、「ガールズブラッド」というイベントだ。

それは六本木にある廃校となった小学校の中庭で夜な夜な行われる、会員制の格闘技。
闘うのは少女。あらゆるコスプレをした少女たちが囚人として手錠にかけられ、
軍服姿のウエイターに檻の中に入れられた瞬間からファイトは始まる。

主人公はそこで働く3人の少女だ。
それにあわせて物語は3つに分けられ、
そこで闘う事を望んだ4人の少女の背景や心に抱えた傷が描かれている。

一言でいえば、残念だ。
何が残念かって、彼女たちの行く末という物語の結末に対してではなく、この物語そのものに対して。

狙って購入したものではなく、本屋で気まぐれに手に取ったものだったならば、納得はしたかもしれない。
けれど単に設定の奇抜さだけに頼った小説に思えた。
そこに表現の美しさも、じんわりくる後味も、なにか含蓄めいたものもない。

ゆえにここから想起されるものは特になく、
ということで、書評はここまでとする。





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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない -桜庭一樹

 satougasi


「少女七竈とかわいそうな7人の大人」から桜庭一樹の作品に入り、そして魅了され、
まずは著者の初期の頃の作品をと次に手に取ったのがこれだった。
前作に続いて特徴的なタイトルは、個人的にはセンスがあると思う。つまり、かなり私的ツボ。

そして、七竈の古風な文体はあの作品に限定されたものだったのだとわかる。
けれどここでも同じように独特な表現が使われていて、それは不思議だけれど、なんだか心地いい。
そんな視点で語るのかと、新しい発見を運んできてくれたかのように関心してしまう。

もしも「正しい小説の書き方」なるものがあったのならば、きっとそんなルールは片っ端から無視してるのではないかと思う。著者の、著者ならではの世界で、ならではの表現が好きなようにのびのびと広がっている。

 

この物語は、結末から始まる。
海野藻屑(13歳)のバラバラ死体が発見されるところからだ。

物語はその一ヶ月前に遡り、
その誰もがわかっている悲惨な結末へ向かって確実に進行していくのだけれど、
もしかしたら。違って欲しい。実はどんでん返しがあるのでは?とつい期待してしまう。

それは生きている間の海野藻屑の輪郭があまりにもくっきりと描かれていて、
だからこそ健気に生きている少女に早くに大人になって武器を手にできるようになって欲しいと願う。

けれどまだ13歳である二人にとって、その現実は目の前に横たわっていた。
まだ義務教育中の未成年であり、親の保護無しには生きていけない、親を選べずに生まれてきた子供だということ。

なんていうか、、、、一日で一気に読んでしまいました。
衝撃的なのにコミカルで、そして美しいお話です。
さらにさらに、桜庭一樹ワールドにハマりそう。。。



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